南アルプス縦走(聖岳、赤石岳、荒川三山) 3日目 2009.09.19-22

2009年9月21 第3日目

午前3時30分起床。昨日は結局11時くらいまで寝付けずにいました。結局シュラフから出てしまって、そうしたら漸く眠れたようです。睡眠4時間程ですが、高山病がちょっと心配・・・

外に出ると満点の星空、今日もいい天気になりそうです4時過ぎに朝食の弁当を受け取って、午前5時頃に出発しました。
今日の小屋は中岳避難小屋で水場はないのでここ百間洞から持っていくか途中荒川小屋で汲んで行くかどちらかになります。私たちはここで汲んでいくことにしました。荒川小屋までいって水なかったら大変なので(結局はあったわけですが)・・・。

画像水を満タンに補給して更に重くなったザックを背負い出発です。
ヘッドランプの明かりを頼りにテントサイトを通り過ぎ、百間平への登りへと差し掛かります。やはり昨日の行程がハードだったためか、足の疲れが残っています、登りに差し掛かるとすぐに足のだるさが現れます。それでも我慢して登るしかありません、歩幅を小さくしてゆっくりと歩きます。しばらく歩いているとだんだん足が慣れてきました。30分程歩くとだんだん空が明るくなってきて、後ろには昨日歩いてきた兎岳、中盛丸山、大沢岳(歩いてないケド・・・)のシルエットが見えます。いやー、よくこんなアップダウンを越えてきたもんだと感慨にふけります。




画像1時間程かかって登りきったところが標高2700mの台地、百間平です。その名の通り広大な平地で、ここまで登ると漸く目の前に赤石岳が姿を現します。そして右手には昨日登頂した聖岳。ちょうど朝日が当たって山が輝いて見えました。

この景色を満喫しながら朝食です。風が吹き曝しの場所なのでちょっと寒かったですが、弁当のおにぎりとお湯を沸かして味噌汁をすすると温まりました。

赤石岳の向こうから太陽が顔を出す。頂からというわけには行きませんでしたが、ダイヤモンド赤石?を激写!
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画像コルまで来るといよいよ赤石岳へののぼりになります。やっぱりデカイ!
ガレた急な道をひたすら登っていきます。登っても登ってもなかなか山頂は見えず、足も止まりがちになってきます。途中標識に山頂まで30分の案内があり、気合を入れなおして登りにかかる。ようやく山頂が見えてきました。日が当たり暖かい道を赤石岳避難小屋を目標として歩きます。

赤石岳避難小屋に到着。ここまでくれば山頂は目と鼻の先。
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そして、赤石岳登頂
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南アルプスの盟主、赤石岳に登頂しました

やっぱり景色も最高です。南に聖岳、北には荒川三山、その奥には塩見岳、間ノ岳、仙丈ヶ岳、西には中央アルプス、御嶽山。
憧れだった山に今自分が立っています。

そしてこれ!
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ジャーン、日本で最も標高が高い所にある一等三角点!三角点マニアではありませんが、やっぱり日本一は嬉しい。

昨日より雲は多いもののそれでもこの天気、素晴らしいの一言です
しばし山頂で景色を堪能しました。

画像赤石岳山頂より小赤石岳、荒川岳方面。
さて、ここからは昨日と同様下って登っての繰り返しになります。
まずは赤石小屋分岐まで下って小赤石岳への登り返し。下り始めると登りの方とたくさんすれ違いました。皆さん空身です。赤石小屋分岐まで到着するとザックがたくさんデポしてありました。どうやら赤石小屋から、または荒川小屋から登ってきた人がここでザックをデポして赤石岳を往復するようです。



ここでプランの相談。
もし、赤石小屋から登ってきた人がたくさんいて荒川岳方面に向かうとすると中岳避難小屋が混雑する可能性があります。ならば今日中に千枚小屋まで行ってしまうのはどうかと。しかし、千枚小屋まで行くとなると中岳避難小屋からプラス3時間くらいかかります。当初の計画でそれも考えたんですが、1日当り10時間行動はかなり厳しいのではないかということでやめたのでした。でも、千枚小屋までいけると翌日の下山時刻を大幅に早められるので600人待ちの情況を回避できるかも知れません。

画像とりあえずここでは結論を出さずに中岳避難小屋についた時点で判断しようと言うことで先に進むことにしました。
小赤石岳から見た荒川岳はまるでヨーロッパアルプスのような景色です。既に紅葉が始まって黄金色のカールが広がり、大聖寺平へと続く稜線はとても美しい。
カールの下には小さく荒川小屋が見えています。景色を堪能しながら小赤石だけから大聖寺平まで下ります。この辺りでは雷鳥を見ることがあるということで楽しみにしていたのですが、残念ながら見ることは出来ませんでした。天気よすぎたのかな?

大聖寺平から見る荒川中岳、前岳。すごい迫力です。
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画像荒川小屋に向けて更に下ります。またまた樹林帯に入りしばらく歩くと荒川小屋に到着しました。ここでもコーラがない、仕方がないのでCCレモンを飲んで行動食をとりました。千枚小屋まで進むことを考慮するとゆっくりもしていられません。早速出発、中岳へ向けてカールを上り始め。

画像樹林帯を抜けると目の前にカールが広がります。かなりの急な坂をジグザグに登っていきます。2800mを越えた頃からはもうきつくてきつくて途中何度も足が止まりました。登っても登っても全然上は見えないし、ここの坂は本当にきつかったです。体力的にももう限界で、やっぱり今日は避難小屋までかなと思いながら登っていました。
そしてようやく稜線に出ました。稜線に上りきったところが前岳と中岳の分岐点でここにザックをデポして前岳を往復です。平らな道で荷物も背負ってないのに疲労困憊、息が整いませんでした。

画像前岳山頂は標柱のすぐそばまで崩壊が進んでいる。そのうちこの標柱も崩れそうです。たっているだけでもいつ崩れるかと気が気じゃなかった・・・
前岳から引き返し、中岳へ。たどり着くとすぐ下に中岳避難小屋があります。
ここが運命の分かれ道。さぁどうする?

とりあえず小屋の管理人さんに今日の様子などを聞くと、今日はそんなに込まないんじゃないかとのこと、天気も明日はもつらしいです。
これはとまった方がいいのか?でも、ここにとまると下山は明日の昼頃になります。最悪の場合椹島で1泊し翌々日の帰宅か・・・
仮に千枚小屋まで行くとしたら、一番きついのは悪沢岳の登りか・・・200mくらいなら登れるかな?そこから先はほとんど下りだしいけるんじゃないかな。

行くことに決定

そうと決まれば早速出発です。中岳と悪沢岳のコルまで順調に下ると目の前に悪沢岳が聳えます。紅葉が美しい。
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と、ここで水を捨てました。千枚小屋まで行けば水場があるし、荷の重さを少しでも軽くしたかったので。
若干軽くなったザックで出発。いきなり急坂になります。途中岩場もあったりして息をあえがせながら登っていきます。

きつい
ここを登りきれば・・・
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だまされたー、偽ピークだったよ
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腰を下ろしてしばし休憩・・・


画像気を取り直してまた登り始める。そしてようやく悪沢岳山頂
やっぱり疲れていても登頂したときは疲れが吹き飛びますね。悪沢岳は南アルプス南部最高峰で日本で6番目に高い山です。相変わらず素晴らしい景色です。昨日登った聖岳があんなに遠くに見える。その手前が赤石岳。よく歩いてきたなぁ


さてここからは下りだ、気を取り直していきましょう。まずは丸山、ここも3000mあるんですね。ほんとにまん丸の山で紅葉が綺麗です。

次は千枚岳だー

!・・・これくらいの登りなら・・・
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!!・・・こ、これくらいの登りでも・・・
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登りきったー!さあ頂上、だ!?


ガーン、またまた偽ピーク
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もうだめだ、もう無理だよ、

と思いながら岩尾根をトラバース、本当は千枚岳のピークは越えないで巻くんじゃないの?
それでも目の前には上り坂が、これもまた違うのか・・・
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画像と思って登りきると今度こそ山頂でした。もう疲れた、本当に疲れた。
と、ここで他の登山者が「ここはきつかったでしょ。百間洞から歩いて来たらなおさらだよね」とねぎらってくれました。
もうちょっと下る力をもらい、千枚小屋への最後の下りです。本当にここからは下りのみ。
ようやく心にも余裕ができ、「よく越えて来たなぁ」とか「ちょっと無謀だったなぁ」とか「でもこれでもう登る山は終わりかぁ」とか色々な思いが浮かんできます。そしてふと見晴らしがいいところで立ち止まり見上げると、聖岳、赤石岳、荒川岳が見渡せました。思わず涙がこぼれました。達成感とかちょっと寂しいような気持ちとか山に対する感謝、畏敬の気持ちとか色々ごちゃ混ぜになって涙が止まりませんでした。

涙を流しながらとった一枚
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画像涙を拭きながら道を下り、午後16時ようやく千枚小屋に到着しました。今朝は5時から行動を開始したのでおよそ11時間の行動でした。歩行時間だけをみても10時間の長丁場、本当によく歩いたよ。
千枚小屋は今年焼失してしまい今は仮設小屋での運用です。この日は非常に込み合っていて、仮設小屋もぎゅうぎゅう詰めの状態でした。しかも寝具は毛布が1人1枚のみ。嫁さんの分と合わせて2枚あったので1枚を下にしき、1枚を掛けて使うことにしました。

受付を待つ間コーラを探すもここでも売り切れ、仕方ないのでサイダーで我慢。

画像荷物を置いたら食事の準備です。食事もお願いできたのですが、せっかく食料を準備してきたので自炊することにしました。
ビールも調達し、本日の夕食。フリーズドライのチキンカレーとグリーンカレーです。特にグリーンカレーが美味しい♪ココナッツミルクの味も利いていて本格的な味でした。また買おうっと!

食事を終え小屋に戻ると寝る準備。昨日あまり眠れなかったのと今日の長い行程で疲れていたので今日はよく眠れそうだな~と思いつつ19時には眠ってしまいました。
しかし夜中12時頃、寒さで目を覚ます。私たちは小屋に着くのが遅かったため小屋の一番端っこに寝たのですが、仮設の小屋で壁が断熱されているわけでもなく外の冷気がそのまま伝わってきます。シャツの上にフリースとインシュレーションジャケットを着ていても震えが止まらず、寝返りをうちながら寒さとの格闘でした


つづく


3日目行程

百間洞山の家 - 百間平 - 赤石岳 - 小赤石岳 - 大聖寺平 - 荒川小屋 - 荒川前岳 - 荒川中岳 - 悪沢岳 - 丸山 - 千枚岳 - 千枚小屋

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